美しい海の

琴引浜の鳴き砂の主成分は石英です。石英の粒の多い砂浜でも、砂粒の表面が少しでも汚れていると鳴くことはありません。琴引浜の砂は、冬に沖に流れ出て日本海に洗われ、春になり再び戻ってくることによって美しさを保ち鳴り続けているのです。


適した環境で

お酒の劣化の要因のひとつである紫外線は、透明度の高いサンゴ礁の海域において、水深20mで地上の約1%以下に減衰するデータがあります。もうひとつの要因である温度変化について、水は熱しにくく冷めにくい性質です。水深27mでは、日々昼夜の激しい気温の変化があったとしても、影響されにくく年間を通して穏やかな変化となります。地下室でお酒を保管することは2大要因を避けるためです。


浪漫と共に

一般に知られる浦島太郎の物語は『丹後国風土記』(七一三~七一五年成立)が最古だそうです。この風土記には、比治の山(京丹後市峰山町)に舞い降りた天女の一人が、一杯飲むと万病が治るという酒をつくり、村が大変豊かになったという羽衣天女伝説も記されています。また、比治の山のふもとには豊受大神が天照大神のために稲作をした「月の輪田」があり、稲作発祥の地と伝えられています。


熟す

波の「ゆらぎ」がお酒の熟成に効果があるのか?江戸時代、江戸では海路で運ばれた灘の酒が旨いと有名になったそうです。海路で運ばれる間に船が揺られて、酒がゆっくりと振動して熟成が進むという理由で、地元の灘で貯蔵していた酒より旨かったそうです。現代では、音響振動醸造、音響振動熟成といった技術を、いくつかの蔵元が導入しています。
 沈没船から引き揚げられたお酒に高値がつくのは、こんな理由からかもしれません。


味覚は千差万別、お酒は嗜好品です。ご自身の舌でお確かめください。